2019年8月24日㈯「みんなで防災~東日本大震災、その時学校は」レポート

 
見て聞いて知ることで、守れる命があります。変えられる未来があります。

今回のKIDS NOW主催「みんなで防災」(協力Smart Supply Vision)は、元石巻市立門脇小学校の校長、鈴木洋子先生をお迎えしました。
会場のライフコミュニティ西馬込には、都外からも含め約80名の方が集まりました。学校・保育園の先生方もたくさん参加してくださいました。

あの日、地震と津波、そして火災が門脇小を襲いました。
学校にいた児童は迅速に高台に避難し、無事でした。保護者や地域の協力で引き渡しもスムーズに行われました。
その後火災が起きたとき、校舎内には逃げ込んだ住民がいましたが、住民対応で残っていた教員の判断で、二階の廊下から教壇やテーブルを渡して脱出し、多くの命が守られました。
「訓練通り」というより、真剣な訓練を繰り返していたことで、意識が生まれ、想定外の状況下での判断に結び付いたと言えます。

そうした意識・体制はどのようにして醸成されていったのでしょうか?

それまで行われていなかった引き渡し訓練をするにあたっては保護者から批判も受けましたが、訓練を繰り返す中で改善が図られ、子どもや保護者の意識が変わっていきました。
2011年2月の学校評価アンケートでは、実に99.1%の保護者が「門脇小の安全教育はよくできている」と回答。東日本大震災はその1か月後でした。

「逃げることだけが防災ではない」という言葉がありました。
門脇小で取り組んだのは、避難訓練、引き渡し訓練の徹底はもちろんでしたが、もっと大切にしていたのは日常の生活や授業づくりです。
「学校教育の中で、安全や命が中心に置かれるようにするにはどうすればいいか」という会場からの問いに、鈴木先生は、「学校として“子どもを一人一人どのように伸ばしていくか”を根本に置けたら、その中で生命は尊重されていく」と語りました。
防災は教育そのものです。日々の積み重ねが命を守るのです。
卒業生からのメッセージも届き、会場にも教え子の姿がありました。鈴木先生の想いは、子どもたちにしっかり根付いていたことがうかがわれます。

また、震災の伝承についてもお話しいただきました。
石巻市では門脇小学校と大川小学校の二つの学校を震災遺構として保存することが決定しています。保存・解体をめぐっては、様々な議論が続いていますが、何を伝え、どう遺していくのか、石巻だけではなく多くの皆さんと考えていかなければなりません。

    

《参加者のコメントより(抜粋)》

◆本当に大変勉強になりました。ありがとうございます。
◆今日のメモを見返して、また次できることを考え、行動したい
◆ダブルS先生の初めてのツーショット、とてもよかったです。
◆小学校の教員です。忙しい日々が始まりますが、何が第一かを改めて考えることができました。
◆教員です。津波を経験していない自分が3.11を語っていいのか、という思いもあり、周りが津波に対する意識が低い中で、この話をするのをためらってきましたが、学んだことを伝えていく、広めていく、子どもの命を守る教育に力をいれていけばよいのだと思いました。
◆実際に大震災に遭われた時の状況を聞いて「防災教育は”逃げる“という行動だけではない」ということに気づかされた。普段からの地域とのつながりや、考えることの大切さを知ることができた。
◆日頃の生活指導(廊下を走らない、朝会での整列、人の話を聞く)が大事、逃げることだけが防災教育ではない、とのこと。心に刻みます。
◆大事なものは何なのか、伝えることは何なのか、私地震、改めて考えます。
◆鈴木先生のおコトバ「訓練通りに避難して助かった。校庭ではなく、安全な場所に避難してから引き渡すルール…」、引き渡し訓練の重要なことを痛切に感じました。
子どもの安全指導は形式的にならないことがとても大切なことだと改めて感じました。
◆佐藤さんのお話しをいつも聴かせていただいていますが、加えて鈴木先生のお話しを聴きたかったため参加しました。
◆まだまだ他人事のように思っているところが多く今思っているだけでなくすぐに実行に移そうと思う。
◆効果的な避難訓練のあり方について再考・確認することができ、大変有意義でした。
◆災害は自分の都合に合わせてはくれないので日頃から予見する心構えが大切と思います。
◆震災遺構の遺し方について考えさせられました。気仙沼の伝承館や南三陸の防災庁舎、高野会館など保存のあり方や方法、どのように後世に伝えていくのかということを改めて思いました。
◆向き合うことの大切さを再認識しました。
◆鈴木さんのお話をきくことができてよかったです。命を守るための話し合い、とても大切だと思います。災害が起きたときのことを真面目に考えて、意見を言っていきたいです。
震災のことをどう伝えるか課題ですが、自分なりに考えていきたいです。教員の仕事を減らすことも子どもの命を守るためにはとても必要だとも感じました。命を守ることを第一優先にしなければならないと思います。
◆教育や子どものことを考えての防災について、いろいろ勉強になりました。
◆様々な立場の方の意見・お話を聞くことができ、学習させていただきました。
◆お二人のリアルな話が聞けてよかった。「逃げることは大切だが、それだけが防災教育ではない」という考え方が心に残りました。企業での活動にも生かしたいと思います。
◆当時どのような状況であったか、生々しく聞くことができました。
◆門脇小学校を先日訪れて、お話を伺いたいと思い参加しました。全国の教員養成プログラムに、石巻を訪れ震災遺構を見学することを必修にできないか考えています。
◆日常からの防災教育とはどういうことなのか、というお話がとても納得のいく内容でした。防災は担当のみでなく、皆で一体となること、情報を共有することが大切だということを持ち帰り、一保護者として考え、動いていこうと思います。
◆映画も見て、現地も訪れたが、今日の鈴木さんのお話で、当時の教員の思いや動きがよく分かり、私自身も教員として引き継ぎたいと思った。
◆鈴木先生のあたたかさ、佐藤先生の強さ、一緒に仕事ができた同僚は幸せです。たくさん学べただろうと思いました。
◆鈴木先生のお話の中で「防災というのは逃げるだけではなく、日常の生活を大事にすること」というのが心に残りました。子どもたちの声も聞けてとてもよかったです。鈴木先生の優しくゆったりとした話し方素敵でした。
◆本当に来ることができてよかったです。ありがとうございました。自主的・主体的であると同時に、組織として動けること、子どもも大人も、自分自身も含め、育てていきたいと思います。
◆保育園に勤めています。日々の生活を大切にすることこそが子どもを守ることだと意識して仕事に臨みたいと思います。
◆訓練の大切さを更に強く認識しました。東京と宮城の生活文化の違いについても考える必要があると感じます。
◆子どもを思うことを大切にし続けようという勇気(覚悟)をいただきました。いつ誰の身に起こるか分からない出来事を直視して生きていきたい、広めていきたいと思います。

ありがとうございました!
次回は2019年10月19日㈯、会場は大田区池上会館です。どうぞよろしくお願いいたします。(詳細は後日お知らせします。)
       

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